直面している課題
2015年4月のネパール大地震(ゴルカ大地震として知られています)では9000人近い死者、22000人近い人々が傷害を負う被害がありました。この地震は2015年4月25日ネパール標準時11:56に発生し、地震の規模はマグニチュード7.8。震度8を超える大規模なものでした。震源地はパーバック、ゴルカのゴルカ地区の東であり、震源の深さはおよそ8.2キロ(5.1マイル)でした。これは1934年のネパール‐ビハール大地震以来の最悪の自然災害でした。ネパールの首都にある地震計で記録された地震の揺れは低周波であり、その時間帯はこの地方の多くの人が外で働いていたので、所有地や人命の被害が抑えられたとみられます。
ネパールの内戦(毛沢東主義者衝突、または毛沢東主義者暴動、あるいは毛沢東主義者革命と言われています)は1996年から2006年まで続いたネパールにおける毛沢東主義の共産党とネパール政府との戦いを指します。この暴動の期間はネパールでは Māovādī Dvandvakālaと、呼ばれています。
衛生教育と、女性が出産する際に医療サービスを受けることや定期健診を受けることを推奨することは重要です。女性や、カーストの低級層の人たちはこのような保険制度や様々な技術、小口融資、また他の支援制度などが優先的に受けられるようにするべきです。現在、サービスの提供や他の開発活動は散発的であり、その場限りのものとなっています。十分な支援体制は、長期的に、コミュニティと協働して機能するように割り当てられるようにならなければなりません。成果は、定期的にモニタリングされて、継続した発展ができるように見極められていかなければなりません。
ネパールの都市化が進むにつれ、例えばマスプール村のような困難な状況を理解する人は国内でも数少なくなっています。このことを修正していく最初のステップは、教育とともに、地方に住むネパール人がどのような状況で生活しているのかということを知り、彼らも同様に健全な生活を保障されるべき権利があることを認識することです。
歴史的に、ここの人々は商人として活躍してきました。羊やヤギに穀物を荷積みし、平原からチベットへと運び、高原で塩と交換していました。けれどもこの地域では現在、食物不安、健康上の問題、生計を立てる選択肢の少ないことにより苦しんでいます。その理由としては、チベットとの貿易が終わったこと、道路や市場の出現、新しい放牧地制限により家畜の頭数が減少したこと、毛沢東主義者暴動の期間に地方のインフラが破壊されたこと、そして人口の増加があげられます。
ほとんどの人たちは生活のために農業をしています。しかし急こう配な地形、貧しい灌漑、害虫による穀物の被害、そして旧態依然のテクノロジーなどにより、農業生産高は低い状況にあります。ほとんどの家庭で、年間4~5か月分の食糧分しか生産することができません。不足な分は食物を購入するか借りるかしなければならないのです。しかし、充分な現金が有るわけでもないので食糧援助に頼るかローンに頼るかしかないのです。
最も近い保険医療施設でも、徒歩で二日間の距離にあり、農家に従事する者たちには、特に農繁期などにはとても行くだけの余裕はありません。結核や胃腸の病気は広がっていて、栄養不良の症状を悪化させています。多くの家はトイレを持たず、衛生状態は貧困です。
女性達と、低層カーストの人たちは一層不利な立場にあります。女性たちは多くの家事に追われ自由な行動が制限されています。ダリーツと呼ばれるカースト外低層級の人たちは、ほとんど土地を持つこともなく、教育は受けられず、厳しい差別に苦しんでいます。
「私は、私達がネパール人市民であるのかどうかさえ分からない。。。私達ダリーツは無視され、抑圧されてきている。私達には土地もほとんどなく、政府も、いかなる団体も、神さえも誰も私たちの面倒は見てくれないのだ。」と、ロマラル・ルワールは言います。このようなネパールの側面に着目せず、人々を見捨ててきた一面がカトマンズにはあるのです。
村議会のバグダル マーラ会長は、「私達にはやらなければならない仕事は山のようにありますが、わずかな予算しかありません。私達には道路がないので、運搬をするのに物価が高くなってしまうのです、」と言いました。
全ての人にとって、優先順位は道路です。道路があれば,農夫は様々なサービスも受けられるし市場にもアクセスできます。道路があれば、政府やNGOのスタッフたちもより効果的な活動ができます。地元のラジバドル、ブダー氏は「私達には畑からも自然からもたくさんの資源があります。もし道路があれば、それらのものを売ることができます。そしてもっとたくさんの人たちがここに旅行に来ることができるようになるでしょう。そうすればもっとビジネスが発展するのです。道路なしには何の発展もありません。」と言っています。
自営農家には仕事の効率を高めて、労働者の重荷を軽減することが必要です。収穫量は、灌漑、有機殺虫剤、山の充電、温室、またコミュニテイーの種子銀行などによって増加させることが可能です。
よりよい水車、電気、信頼できるモバイルネットワーク、燃料効率の良いストーブなどの技術の向上によって、仕事はより容易にこなすことができるようになります。
より良い保健医療と教育を整えることは、至急必要とされている内容です。既存の健康センターは、メンテナンスと医薬品が必要ですし、遠隔地には追加の健康センターの設置が必要です。